60歳の女性。関節痛を主訴に来院した。週間前に 38 ℃台の発熱が出現したが、自宅近くの医療機関で解熱薬を処方され、数日で解熱した。1週間前に手指、手関節を中心とした多発関節痛が出現し、持続するため受診した。3週間前に同居している5歳の孫に発熱と顔面紅斑が出現していたという。体温 36.5 ℃。脈拍 76/分、整。血圧 128/76 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。両手関節に圧痛を認める。

尿所見:蛋白(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球 320 万、Hb 9.8 g/dL、Ht 31 %、白血球 2,900(桿状核好中球 10 %、分葉核好中球 57 %、好酸球2%、好塩基球1%、単球3%、リンパ球 27 %)、血小板 12 万。血液生化学所見: AST 68 U/L、ALT 72 U/L、γ-GTP 98 U/L(基準8〜50)。免疫血清学所見:CRP 0.5 mg/dL、リウマトイド因子(RF)陰性、抗核抗体 40 倍(基準 20 以下)、CH50 25 U/mL(基準 30〜40)、C3 45 mg/dL(基準 52〜112)、C4 12 mg/dL(基準 16〜51)。

診断のために追加して聴取すべき情報として最も重要なのはどれか。

a. 職業歴

b. 難聴の有無

c. 孫の臨床経過

d. 解熱薬の種類

e. 陰部潰瘍の有無

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)