70歳の男性。労作時の呼吸困難を主訴に来院した。3年前から労作時の息切れを自覚し、徐々に増悪するため受診した。夜間睡眠中には自覚症状はない。43歳時に心房中隔欠損症の手術歴がある。気管支喘息の既往はない。喫煙は 20 本/日を 47 年間。3年前から禁煙している。

体温 36.4 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 134/70 mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 97 %(room air)。6分間歩行試験では SpO2の最低値は 91 % であった。胸部聴診では呼吸音は減弱し、軽度の rhonchi を聴取する。心エコー検査では、左室駆出率は保たれ推定肺動脈圧の上昇も認めない。呼吸機能所見: VC 3.40 L、%VC 92 %、FEV1 1.30 L、FEV1% 38 %。胸部エックス線写真と胸部CTとを示す。

初期治療として適切なのはどれか。2つ選べ。

a. 抗菌薬の投与

b. 在宅酸素療法

c. 副腎皮質ステロイド吸入薬の投与

d. 長時間作用性吸入 β2 刺激薬の投与

e. 長時間作用性吸入抗コリン薬の投与

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)