24 歳の女性。発熱と左下腿の浮腫とを主訴に来院した。1年前から海水浴やスキーに行った際に顔面の紅斑が出現した。1か月前から 37 ℃台の発熱と顔面紅斑が持続し、1週間前から左下腿の浮腫を自覚したため受診した。

体温37.5 ℃。脈拍80/分、整。血圧 124/76 mmHg。呼吸数 12/分。SpO2 98 %(room air)。頰部と爪周囲とに紅斑を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。両手関節と肘関節とに圧痛を認める。左下腿部の腫脹と把握痛とを認める。

尿所見:蛋白 (±)、潜血 1+、沈渣に赤血球 5〜10/1視野、白血球 1〜4/1視野、細胞円柱を認めない。血液所見:赤血球 330 万、Hb 10.5 g/dL、Ht 32 %、白血球 3,200(桿状核好中球 20 %、分葉核好中球 45 %、好酸球 2%、好塩基球 1%、単球 3%、リンパ球 29 %)、血小板 12 万、PT-INR 1.1(基準 0.9〜1.1)、APTT 44.5 秒(基準対照 32.2)、D ダイマー 6.5 μg/mL (基準 1.0 以下)。血液生化学所見:総蛋白 7.4 g/dL、アルブミン4.0 g/dL、CK 52 U/L (基準 30〜140)、尿素窒素 16 mg/dL、クレアチニン0.6 mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.2 mg/dL、リウマトイド因子〈RF〉陰性、抗核抗体 2,560 倍 (基準20 以下)、抗dsDNA抗体 107 IU/mL (基準 12以下)、CH50 17 U/mL (基準 30〜40)、C3 32 mg/dL (基準 52〜112)、C4 7 mg/dL (基準 16〜51)。

心電図、胸部エックス線写真および心エコー検査で異常を認めない。

次に行うべき検査はどれか。2つ選べ。

a. 腎生検

b. 下肢の筋生検

c. 抗 Jo-1 抗体測定

d. 下肢静脈超音波検査

e. 抗カルジオリピン抗体測定

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)