20歳の女性。体重減少を主訴に来院した。

現病歴:生来健康であった。2か月前の健康診断では47kg であった体重が40kg になった。食事量は以前と変わらず、過食や嘔吐はない。倦怠感が強く、暑がりになり、夜は眠れなくなった。

既往歴:12 歳時に急性虫垂炎で手術。輸血歴はない。

生活歴:大学生。喫煙歴と飲酒歴はない。

家族歴:父親が高血圧症。

現症:意識は清明。身長 153 cm、体重 40 kg。体温 37.5 ℃。脈拍 104/分、不整。血圧 142/52 mmHg。呼吸数 16/分。前頸部の腫脹と手指振戦とを認める。腱反射は全体的に亢進している。

検査所見:血液所見:赤血球 462 万、Hb 13.2 g/dL、Ht 40 %、白血球 4,600、血小板 28 万。血液生化学所見:AST 35 U/L、ALT 40 U/L、血糖 85 mg/dL、HbA1c 5.2 %(基準 4.6〜6.2)、Na 142 mEq/L、K 3.8 mEq/L、Cl 104 mEq/L。


この患者でみられる可能性が高いのはどれか。

a. 咳嗽

b. 月経異常

c. 多尿

d. 皮膚乾燥

e. 便秘

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診断に最も有用な血液検査項目はどれか。

a. インスリン

b. アルブミン

c. コルチゾール

d. カテコラミン

e. 甲状腺刺激ホルモン(TSH)

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)