52歳の男性。全身浮腫と夜間の呼吸困難とを主訴に来院した。42歳時に糖尿病と診断され、インスリンの自己注射を行っている。2年前から蛋白尿と血清クレアチニンの高値を指摘されている。2か月前から次第に下腿浮腫が増悪し、3日前から臥位になると息苦しくなったため受診した。

身長 170 cm、体重 85 kg。脈拍 88/分、整。血圧 190/100 mmHg。呼吸数 24/分。全身に浮腫を認める。

血液所見:赤血球 323 万、Hb 9.2 g/dL、Ht 28 %、血小板 26 万。血液生化学所見:総蛋白 6.4 g/dL、アルブミン 3.0 g/dL、尿素窒素 88 mg/dL、クレアチニン 9.0 mg/dL、尿酸 8.6 mg/dL、血糖 116 mg/dL、HbA1c 6.3 %(基準 4.6〜6.2)、Na 141 mEq/L、K 5.0 mEq/L、Cl 110 mEq/L、空腹時Cペプチド 1.2 ng/dL(基準 0.6〜2.8)。

この患者が適応にならない治療はどれか。

a. 血液透析

b. 腹膜透析

c. 生体腎移植

d. 心停止後献腎移植

e. 脳死膵腎同時移植

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)