56歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。午前7時30分に、頭痛、悪心および嘔吐が出現し、徐々に意識がもうろうとしてきたため、30分後に妻が救急車を要請した。40歳時に高血圧症を指摘されていたが、定期的な通院はしていなかった。喫煙は20歳から20本/日。飲酒はビール 2L/日。

意識状態はJCSⅠ-3。体温 37.9 ℃。心拍数 96/分、整。血圧 226/136 mmHg。呼吸数 22/分。SpO296 % (鼻カニューラ 3L/分酸素投与下)。眼底にうっ血乳頭を認める。心音に異常を認めない。両側胸部に coarse crackles を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。

血液所見:赤血球 412 万、Hb 13.9 g/dL、白血球 9,300、血小板 21 万。血液生化学所見:総蛋白 6.3/dL、アルブミン 3.2 g/dL、総ビリルビン 0.9 mg/dL、AST 25 U/L、ALT 21 U/L、LD 232 U/L 基準 176〜353 、クレアチニン 1.3 mg/dL、 血糖 94 mg/dL、 Na 139 mEq/L、 K 3.8 mEq/L、 Cl 103 mEq/L。CRP 1.6 mg/dL。頭部 CT で軽度の浮腫が疑われたが脳出血を認めない。

降圧治療の方針で適切なのはどれか。

a. 降圧を行わない。

b. 硝酸薬の舌下投与を行う。

c. 硝酸薬の経皮投与を行う。

d. カルシウム拮抗薬の舌下投与を行う。

e. カルシウム拮抗薬の経静脈投与を行う。

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)