26歳の女性。2週前から動悸が続くことを主訴に来院した。階段昇降時に息切れが出現する。喘息の既往はない。体温37.3℃。脈拍120/分、整。血圧158/60mmHg。頸部に弾性硬のびまん性の甲状腺腫を認める。甲状腺に圧痛はない。心音に異常を認めない。
72歳の女性。右手が使いにくいことを主訴に来院した。3年前から料理のときに右手で炒めものをかき混ぜづらく、歩行時に右足を引きずると感じていたが、症状の進行は自覚しなかった。半年前、物を持って平地を歩いているときに小走りになって転倒した。そのころから徐々に右足の引きずりが強くなっているように感じている。10年前から便秘で5年前から嗅覚の低下を自覚している。
63 歳の男性。2 か月前から咳嗽が出現し、改善しないため来院した。身長167 cm、体重 65 kg。体温 36.2 ℃。脈拍 62/分、整。血圧 124/80 mmHg。呼吸数14/分。SpO₂ 95 %(room air)。心音に異常を認めない。呼吸音は左上肺野で軽度減弱を認める。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。胸部エックス線写真で左上肺野に結節影を認めた。
78歳の男性。異常な言動を心配した家族に伴われて来院した。現病歴:2年前から、前日の出来事を思い出せなかったり、当日の予定を30分おきに確認するようになった。同時期から夜間に大きな寝言を言ったり、手足をバタバタさせていることに家族が気付くようになった。1年前から、家にいるのに、家に帰らないといけない、亡くなった人が来ているというようになった。
65歳の男性。咳嗽を主訴に来院した。1か月前から乾性咳嗽が続いている。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は20 本/日を 40 年間。胸部エックス線写真で異常陰影を認める。喀痰細胞診で腺癌細胞を認める。胸部CTで縦隔リンパ節の腫大を認めない。頭部 MRI で脳転移を認めない。肺野条件の胸部 CTと FDG-PET の全身像とを別に示す。適切な治療法はどれか。
65 歳の女性。胸痛を主訴に来院した。1か月前から右胸痛を自覚していたが改善しないため受診した。13 年前に右乳癌で手術の既往がある。30 年前から建設業に従事していた。呼吸音は右下胸部で減弱、胸部の打診で右背側に濁音を認めた。
60歳の女性。左腋窩リンパ節腫大を主訴に来院した。1か月前に初めて左腋窩にしこりを自覚した。その後、痛みはないものの次第に増大するため受診した。既往歴に特記すべきことはない。
69歳の男性。物忘れを心配した家族に伴われて来院した。現病歴:約 1年半前から予定を忘れてしまうことが多くなった。約1年前から、日中、呼びかけへの応答が鈍くなる時間帯があることに気付かれるようになった。半年前から、時折、知らない子どもが隣の部屋で遊んでいると訴えるようになった。これらの症状が徐々に悪化するため来院した。