A君(2歳6か月、男児)。両親との3人暮らし。脳性麻痺と診断され、自力で座位の保持と歩行はできず専用の車椅子を使用している。話しかけると相手の目を見て笑顔を見せ、喃語を話す。食事はきざみ食でスプーンを使うことができるが、こぼすことが多く介助が必要である。排泄、清潔および更衣は全介助が必要である。


定期受診のため外来を受診した。バイタルサインは、体温 37.5 ℃、呼吸数 32/分、心拍数 120/分、血圧 108/48 mmHg であった。両上肢と手関節は屈曲、両下肢は交差伸展し、背を反らしており、全身が緊張している。母親は看護師に「Aは、便は出ない日がありますが大体毎日出ています。時々夜遅くまで眠らない日がありますが日中は機嫌良くしています」と話した。

母親に指導すべき内容で優先度が高いのはどれか。

1. 感染予防

2. 筋緊張の緩和

3. 排便コントロール

4. 呼吸機能の悪化予防

5. 睡眠パターンのコントロール

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A君の食事について看護師が母親に尋ねると「食べこぼしが多く、食べながらうとうとしてしまい時間がかかるし、十分な量も食べられていません」と話した。

A君の食事に関する母親への指導で最も適切なのはどれか。

1. 「経腸栄養剤の開始について医師と相談しましょう」

2. 「ホームヘルパーの依頼を検討しましょう」

3. 「食事時間を 20 分以内にしましょう」

4. 「ペースト食にしてみましょう」

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現在、A君の母親は妊娠 16 週で順調に経過している。母親は「出産のときにAを預かってくれるところを探そうと思っています」と看護師に話した。父親は会社員で、毎日 20 時ころ帰宅する。A君の祖父母は遠方に住んでおり支援をすることができない。

母親に情報提供する社会資源で最も適切なのはどれか。

1. 乳児院

2. 病児保育

3. 情緒障害児短期入所施設

4. レスパイトを目的とする入院

5. ファミリーサポートセンター

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