A さん(38 歳、男性)。23 時ころ、徒歩で来院した。A さんは胸を押さえ苦しそうに待合室で座っており、救急外来の看護師が声をかけると、A さんは日本語を少し話すことができ、外出中に急に胸が痛くなったと話した。A さんは英語は話せないようだった。A さんは日本語学校の学生であり、A さんの指定した番号に電話したところ、A さんの妻につながり、日本語でのコミュニケーションが可能であった。妻は1時間後に病院に到着できるということだった。この病院には、夜間に A さんの母国語を話せる職員はいなかった。

医師の診察までに救急外来の看護師が行う対応として適切なのはどれか。

1. A さんの在留資格を確認する。

2. A さんの母国の大使館に連絡する。

3. A さんの理解度に応じた日本語で症状を聴取する。

4. 妻が来院するまで A さんに待合室で待ってもらう。

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A さんの妻が、A さんの国民健康保険証を持って救急外来に到着した。妻から聴取した情報によると、A さんは特に既往はないが、時々頭痛があり、母国で市販されていた鎮痛薬を常用していたとのことであった。心電図で ST 上昇が認められ、A さんと妻は、医師から「入院して冠動脈造影<CAG>を受けないと命の危険があるかもしれない」と説明を受けた。しかし、A さんは「たくさんの費用は支払えないし、学校を休むのが心配だ」と検査を受けることを拒んだ。

このときの救急外来の看護師の説明で優先されるのはどれか。

1. 検査の手順を説明する。

2. 学校は退学にならないことを説明する。

3. 宗教に応じた食事対応ができることを説明する。

4. 医療費は国民健康保険が適用されることを説明する。

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入院後日、冠動脈造影<CAG>が実施された。冠動脈に有意な狭窄はなく、Aさんは急性心外膜炎と診断された。胸痛に対して消炎鎮痛薬が5日分処方された。処方された日後、A さんから「薬がなくなったので追加で処方して欲しい」と病棟看護師に依頼があった。

看護師の対応で優先されるのはどれか。

1. A さんの痛みの程度を確認する。

2. 医師に鎮痛薬の増量を相談する。

3. A さんが以前常用していた鎮痛薬の用量を確認する。

4. A さんが指示された用法を守れていないことを指摘する。

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