69歳の女性。リンパ節腫大の精査のため来院した。腹痛のため自宅近くの診療所を受診し、腹腔内のリンパ節腫大を指摘され紹介されて受診した。

表在リンパ節は触知しない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。

血液所見:赤血球 430万、Hb 13.3g/dL、Ht 40%、白血球 5,200(好中球 65%、好酸球 2%、単球 6%、リンパ球 27%)、血小板 21万。血液生化学所見:総蛋白 6.6 g/dL、アルブミン 3.5 g/dL、IgG 725 mg/dL(基準960~1,960)、IgA 145 mg/dL (基準 110~410)、IgM 121 mg/dL (基準 65~350)、総ビリルビン 0.5 mg/dL、AST 20 U/L、ALT 25 U/L、LD 471 U/L(基準 176~353)、ALP 133 U/L(基準 115~359)、尿素窒素 18 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、尿酸 8.0 mg/dL、血糖 105 mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.1 mg/dL、可溶性IL-2受容体 1,312 U/mL(基準 122~496)、HBs抗原陰性、HBs抗体陰性、HBc抗体陰性、HCV抗体陰性、HTLV-I抗体陰性。全身造影CTでは、縦隔のリンパ節、傍大動脈リンパ節および腸間膜リンパ節の腫大を認めた。

病型診断のために行った腸間膜リンパ節の生検組織のH-E染色標本を別に示す。生検組織からは染色体異常を認める。骨髄生検ではリンパ系腫瘍細胞の浸潤がみられる。

染色体異常はどれか。

a. t(8;14)

b. t(8;21)

c. t(9;22)

d. t(14;18)

e. t(15;17)

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)