62 歳の男性。吐血のため救急車で搬入された。今朝、突然の吐血があり、家族が救急車を要請した。

意識レベルは JCSⅠ-2。体温 36.5 ℃。心拍数 98/分、整。血圧 110/78 mmHg。呼吸数 20/分。SpO₂ 96 %(鼻カニューラ3L/分酸素投与下)。眼瞼結膜は軽度貧血様で眼球結膜に黄染を認める。腹部は膨満し波動を認める。下腿に浮腫を認める。直腸診で黒色便の付着を認める。

血液所見:赤血球 328 万、Hb 9.5 g/dL、Ht 32 %、白血球 4,800、血小板 4万、PT-INR 1.6 (基準0.9〜1.1)。血液生化学所見:総蛋白 5.6 g/dL、アルブミン 2.8 g/dL、総ビリルビン 3.1 mg/dL、直接ビリルビン 2.2 mg/dL、AST 56 U/L、ALT 38 U/L、LD234(基準 120〜245)、ALP 302 U/L(基準 115〜359)、クレアチニン 1.0 mg/dL、アンモニア 135 μg/dL (基準 18〜48)、Na 131 mEq/L、K 3.5 mEq/L、Cl 99mEq/L。CRP 1.1 mg/dL。上部消化管内視鏡像を別に示す。

治療として適切なのはどれか。2つ選べ。

a. 結紮術

b. 硬化療法

c. ステント留置

d. 内視鏡的粘膜下層剝離術

e. Sengstaken-Blakemore チューブ留置

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)