慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉の呼吸機能について正しいのはどれか。
75歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。5年前から慢性的な咳と痰を自覚していたがそのままにしていた。1年前から階段昇降や軽労作で息切れを自覚するようになった。1週間前から発熱と咽喉頭痛を認め、咳と痰の増加とともに呼吸困難が増強したため受診した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は30本/日を45年間。
76歳の男性。発熱を主訴に来院した。10年前から慢性閉塞性肺疾患のため抗コリン薬とβ2刺激薬とを吸入している。喫煙は20本/日を46年間。3日前から発熱、咳嗽および膿性痰が出現したため受診した。
78 歳の男性。呼吸困難を主訴に夜間救急外来を受診した。呼吸困難のために病歴は十分に得ることができない。家族の話によると、5年前から自宅近くの診療所で在宅酸素療法が導入されており、1L/分の酸素を吸入している。来院時は、酸素ボンベを持参している。
70歳の男性。労作時の呼吸困難を主訴に来院した。10年前から労作時の呼吸困難を自覚していたが、徐々に増強したため受診した。喘鳴の自覚はない。喫煙は40本/日を 50年間。脈拍 72/分、整。血圧 128/74 mmHg。呼吸数 16/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。呼吸機能検査では1秒率の低下を認め、β2刺激薬の吸入で1秒率低下の改善を認めなかった。
67歳の女性。息苦しさを主訴に来院した。現病歴:5年前から労作時に呼吸困難を自覚していた。風邪をひくと回復が遅く、自宅近くの診療所で去痰薬の処方を受けていた。2か月前から安静時にも呼吸困難を自覚するようになり、数日前から症状が悪化したため受診した。
81歳の男性。呼吸困難のため救急車で搬入された。自宅近くの診療所でCOPDと診断され、気管支拡張薬による治療を受けていた。本日午前2時頃から呼吸困難が出現し、鼻カニューラで0.5L/分の酸素を投与されながら午前8時に救急搬送された。
75歳の男性。労作時の呼吸困難と体重減少とを主訴に来院した。5年前から労作時の呼吸困難を自覚していたが徐々に増強し、体重も半年前と比較して8kg 減少したため心配になり来院した。7年前に肺炎で入院治療を受けている。喫煙は 30 本/日を 50 年間。
COPDでみられるのはどれか。2つ選べ。
68 歳の男性。労作時の呼吸困難を主訴に来院した。2年前から階段の昇降ですぐに呼吸困難が出現するようになったという。1年前から食欲もなく、半年間で体重が 4kg 減少したため、心配になり受診した。喫煙歴は 30 本/日を 45 年間。3年前から禁煙している。身長 165 cm、体重 47 kg。
86歳の男性。右胸部痛と食欲不振とを主訴に来院した。現病歴:10 年前から COPD のために外来通院中であった。2週間前から微熱、全身倦怠感および食欲不振を自覚していた。昨日、右胸部痛が出現し、本日夜間に39.0 ℃の発熱と右胸部痛が増悪したため、救急外来を受診した。
76歳の女性。発熱と呼吸困難とを主訴に来院していたが、待合室でぐったりして呼びかけに応じない状態で発見された。5年前から労作時呼吸困難のため自宅近くの診療所に通院していたが、2か月前から通院を自己判断で中断していた。3日前から咳嗽、膿性痰および 37.5 ℃の発熱が出現し、今朝から呼吸困難が出現したため救急外来を受診した。喫煙は 71 歳まで 40 本/日を 50 年間。
71歳の女性。労作時呼吸困難の増悪を主訴に来院した。約 10 年前に COPD と診断された。 1年前からⅡ型呼吸不全をきたしたため在宅酸素療法(1L/分)を行っている。前回外来診察時には呼吸数 20/分、SpO2 94 % (鼻カニューラ 1L/分酸素投与下)であった。数日前より労作時呼吸困難が悪化したため、家族に付き添われて受診した。
70歳の男性。労作時の呼吸困難を主訴に来院した。3年前から労作時の息切れを自覚し、徐々に増悪するため受診した。夜間睡眠中には自覚症状はない。43歳時に心房中隔欠損症の手術歴がある。気管支喘息の既往はない。喫煙は 20 本/日を 47 年間。3年前から禁煙している。
70歳の女性。労作時の呼吸困難を主訴に来院した。3年前から風邪をひいていなくても咳や喀痰が出るようになり、風邪をひくと咳と痰が悪化し、時に喘鳴が出現するようになった。2年前から坂道や階段を昇る際に呼吸困難を自覚するようになり、3か月前からは、平地でも100m歩くと強い息切れを自覚し途中で休むようになったため受診した。喫煙は69歳まで15本/日を49年間。