64 歳の女性。複視と不眠を主訴に来院した。2か月前から夕方になると瞼が重くなり、物が二重に見えるようになった。1か月前から、疲れているときに水分を慌てて飲むと鼻に逆流することを自覚した。症状は夕方になると悪化する傾向があり、不眠が続いていたという。既往歴に特記すべきことはない。抗アセチルコリン受容体抗体が陽性であった。
3歳の男児。5日前から右の眼瞼下垂が出現し、次第に目立ってきたため、祖母に連れられて受診した。1年前の写真では両側とも眼瞼下垂はなかった。外傷の既往はない。意識は清明で、活発に走り回っている。右優位の両側眼瞼下垂を認めるが、祖母によると朝は目立たず、夜になると悪化するという。嚥下に問題はない。四肢の筋萎縮はなく、腱反射は正常である。
45 歳の男性。夕方になるとまぶたが下がること、物が二重に見えること、水分を慌てて飲むと鼻に逆流することを主訴に来院した。 2 か月前から症状を自覚していたが、改善しないため受診した。既往歴に特記すべきことはない。
52歳の女性。複視の精査と治療のため入院中である。2か月前から夕方に車を運転しているとセンターラインが二重に見えるようになり、1か月前から右のまぶたが開けにくくなってきた。自宅近くの医療機関を受診し、頭部MRIで異常がないと説明されたが、症状が改善しないため受診した。来院時、右側に眼瞼下垂を認め、右眼の外転が軽度制限されていた。両上肢の近位筋にも軽度の筋力低下がみられた。
52 歳の男性。脱力を主訴に来院した。3か月前から、帰宅時に駅の階段を途中で休まずには昇れなくなったため受診した。血液検査で抗アセチルコリン受容体抗体が陽性であった。胸部エックス線写真及び胸部造影 CT を別に示す。この患者で検索すべき合併症はどれか。2つ選べ。
55歳の女性。健康診断で胸部異常陰影を指摘され精査目的で来院した。2か月ほど前から物が二重に見えることを自覚していた。眼瞼下垂を認める。血中抗アセチルコリン受容体抗体が陽性であった。