65 歳の男性。言動に不安を感じた妻に伴われて来院した。高血圧症で内服加療中である。朝の散歩を日課としているが、半年前から必ず時刻通りに出かけることにこだわるようになった。また、帰省した息子や孫を突然怒鳴りつけるなど、怒りっぽくなった。食事は同じ内容にこだわるようになり、異なるメニューを供すると怒り出して食事の最中に席を離れてしまうことがあった。趣味のサークルの友人から妻に電話があり、最近、サークルの運営で自分の主張を押し通そうとして困っていると相談された。物忘れはなく、会話の不自由さはない。日常生活動作に支障はみられない。妻は言動変化の原因になるような心当たりはないという。診察室でも本人は受診が不満のようで、妻をなじっている。

この患者で予想される所見はどれか。

a. 幻視

b. 復唱障害

c. 遂行機能障害

d. 視空間認知能障害

e. エピソード記憶障害

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)