問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
51 歳の女性。顔面の発汗を主訴に来院した。半年前から疲れやすさを自覚し、発作性の発汗、後頸部の熱感および肩こりが増強してきたという。
身長 162 cm、体重 56 kg。体温 36.0 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 124/76 mmHg。1年前から月経はない。身体診察で明らかな異常を認めない。血液所見:赤血球 387 万、Hb 12.8g/dL、Ht 39 %、白血球 6,300、血小板 21 万。血液生化学所見:AST 24 U/L、ALT 20 U/L、TSH 1.2 μU/mL(基準 0.2〜4.0)、FT4 1.1 ng/dL(基準 0.8〜2.2)、FSH 38 mIU/mL(閉経後の基準 30 以上)。心電図で異常を認めない。
この病態の原因となっているのはどれか。
a. 肝臓
b. 卵巣
c. 下垂体
d. 冠動脈
e. 甲状腺
更年期障害の症例である。
顔面の発赤(ホットフラッシュ)、FSHの上昇(エストロゲン減少によるフィードバック)を認めている。