67歳の男性。陰茎の腫瘤を主訴に来院した。1年前から陰茎の腫瘤を自覚し、9か月前から右鼠径の腫脹があり、その後疼痛も出てきた。下着に膿が付着し悪臭も伴うようになったため受診した。既往歴に特記すべきことはない。独身。喫煙は 10本/日を40年間。飲酒は機会飲酒。

身長 170 cm、体重 59 kg。体温 36.5 ℃。脈拍 76/分、整。腹部は平坦、軟で、肝 ・脾を触知しない。亀頭部に腫瘤および鼠径部に3cmの硬い腫瘤を認める。血液所見:赤血球 463万、Hb 13.4 g/dL、Ht 40%、白血球 19,700、血小板 59万。血液生化学所見:総蛋白 8.1 g/dL、アルブミン 3.7 g/dL、AST 15 U/L、ALT 11 U/L、尿素窒索 14 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、SCC 19. 9 ng/mL(基準 1.5以下) 。CRP 2.3 mg/dL。患部の写真及び骨盤MRIのT2強調像を別に示す。

最も考えられる疾患はどれか。

《陰部画像:閲覧注意・クリックで拡大します。》


T2強調像

a. 梅毒

b. 陰茎癌

c. 尿道癌

d. 乳房外Paget病

e. 尖圭コンジローマ

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)