28歳の男性。心窩部痛を主訴に来院した。2週間前から空腹時に軽度の心窩部痛を自覚していたが、昨日から増悪するため受診した。20歳から十二指腸潰瘍で繰り返し薬物治療を受けている。25歳時に下垂体腺腫摘出術を受けている。

身長176cm、体重64kg。体温36.2℃。脈拍96/分、整。血圧98/62mmHg。腹部は平坦、軟で、上腹部に軽度の圧痛を認める。直腸指診で黒色便の付着を認める。

血液所見:赤血球360万、Hb 11.5g/dL、Ht 36%、白血球8,800、血小板29万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL、アルブミン3.6g/dL、ALP 192U/L(基準38~113)、尿素窒素20mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、Ca 11.6mg/dL、P 2.2mg/dL。上部消化管内視鏡検査で多発胃潰瘍および十二指腸潰瘍を認めた。頸部超音波検査で甲状腺背側に径0.5cmの腫瘤を認めた。腹部造影CT動脈相で膵体部に強く造影される径1cmの腫瘤を認めた。

この患者で上昇していると考えられるホルモンはどれか。

a. TSH

b. ACTH

c. ガストリン

d. カテコラミン

e. テストステロン

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)