問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
汎血球減少を呈するのはどれか。2 つ選べ。
a. 赤芽球癆
b. 鉄欠乏性貧血
c. 再生不良性貧血
d. 骨髄異形成症候群
e. 慢性リンパ性白血病
汎血球減少(pancytopenia)とは、赤血球、白血球、血小板のすべてが正常値よりも低下している状態を指す。
a. 赤芽球癆は、骨髄内の赤血球前駆細胞が減少する疾患。これは、特に赤血球に影響を及ぼすので、汎血球減少とは異なる。
b. 鉄欠乏性貧血は、鉄の不足により赤血球が適切に産生されない状態。
c. 再生不良性貧血は、骨髄の機能不全により血球の産生が著しく減少する病態で、汎血球減少を呈する。
d. 骨髄異形成症候群は、骨髄細胞の異常な成熟と機能不全を特徴とする一群の疾患で、これも汎血球減少を引き起こすことがある。
e. 慢性リンパ性白血病は、リンパ球が異常に増加する病態。白血球の異常増加を引き起こす。