問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
20歳の女性。呼吸困難を伴う意識障害のため救急車で搬入された。蕎麦アレルギーと診断されていたが、蕎麦を含む食物を摂取した。
意識は混濁している。体温36.5℃。脈拍120/分、整。血圧78/47mmHg。胸部に喘鳴を聴取する。体幹部と四肢に膨疹を認める。
最初に行う治療はどれか。
a. アドレナリン 1 mg の静脈注射
b. アドレナリン 0.3~0.5 mg の筋肉内注射
c. メチルプレドニゾロン 125 mg の静脈注射
d. ジフェンヒドラミン 10 mg の経口内服
アナフィラキシーショックに対する薬剤投与の問題。
aは禁忌肢:アドレナリン1mgの静脈注射は心室細動等の致死的な不整脈を起こしてしまう。
よく陥りがちなミスですが、死に直結するので注意しましょう。