Aさん(28 歳、女性)は、両親と3人で暮らしている。24 歳のときに統合失調症を発症し治療を開始している。Aさんは大学卒業後に一度就職したが、発症後に退職し、現在も無職である。2週前から元気がなく、自室に引きこもって独り言を言っているのが目立つようになったため、両親同伴で外来を受診した。両親からは、1年前から便秘が続き、Aさんが薬の副作用(有害事象)を気にするようになったという話があった。


Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1. 「薬は飲まないといけません」

2. 「薬には副作用があるものですよ」

3. 「便秘は副作用ではありませんよ」

4. 「便秘の対処方法を一緒に考えましょう」

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診察では幻聴の悪化が認められたため、薬物治療の見直しが行われた。その後、定期的に両親同伴で外来通院を続けた。3か月後、幻聴は改善傾向を示し、規則正しい生活ができるようになった。外来の診察で、悪化した原因を改めて振り返ったところ、Aさんは「半年前から家族に分からないように薬をトイレに捨てていた」と話した。診察後、Aさんからそれを聞いた両親が、医師や看護師の目の前でAさんを大きな声で叱ると、Aさんの表情は険しくなった。

Aさんの両親に勧めるものとして適切なのはどれか。

1. 心理教育

2. 内観療法

3. 自律訓練法

4. 精神分析療法

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さらに3か月後、家事の手伝いができるようになり、家庭内で落ち着いた日常生活を送れるようになった。Aさんは「自分のことは自分でできるようになって、将来はまた働きたい」と話すようになり、社会復帰に向けて社会資源の利用を検討す ることになった。

この時点でAさんに紹介する社会資源で適切なのはどれか。

1.就労移行支援

2.地域活動支援センター

3.居宅介護<ホームヘルプ>

4.短期入所<ショートステイ>

5.共同生活援助<グループホーム>

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