問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
52歳の男性。墜落外傷で尿道からの出血が止まらないため救急車で搬入された。自宅の庭木の手入れ中に誤ってはしごから墜落した。殿部の痛みのため歩けず、尿道からの出血が止まらないため救急車を要請した。
意識は清明。体温36.0℃。脈拍110/分、整。血圧90/58mmHg。呼吸数20/分、整。SpO2 100%(リザーバー付マスク10L/分酸素投与下)。頭頸部と胸腹部とに変形、外傷、皮下血腫および圧痛を認めない。四肢に擦過創を認める。殿部の腫脹と疼痛とを認める。外尿道口から持続的な出血を認める。ポータブルエックス線写真で骨盤骨折を認める。呼吸と循環の補助を開始するとともに、尿量測定のため尿道カテーテル留置を検討することとなった。
挿入する前に行うべきなのはどれか。
a. 剃毛
b. 直腸指診
c. 尿定性検査
d. 血液凝固検査
e. 骨盤部用手圧迫
直腸指診で前立腺の固定性を調べ、尿道断裂の有無を調べる。
もし尿道断裂があった場合は前立腺の固定性が失われる。
採点除外された問題。解けなくても大丈夫です。