問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
68歳の男性。右手が使いづらいことを主訴に来院した。2年前から箸が使いづらいこと、ボタンをかけにくいことを自覚するようになり、最近は箸で食事ができなくなったため受診した。
意識は清明。血圧138/76mmHg。言語はやや流暢さを欠く。右上肢で軽度の筋強剛を認め、筋力は正常で筋萎縮はない。腱反射は右上肢で軽度亢進しており、病的反射はない。歩行はやや不安定である。手指の写真を別に示す。Aに示す形をまねるように指示すると、患者は左手ではまねることができるが右手ではBに示すようになる。
右手が使いづらい主な要因はどれか。
a. 痙縮
b. 失語
c. 失行
d. 失認
e. 筋強剛