61歳の男性。頭痛を主訴に来院した。中小企業の経営者で、毎年6月には閉め切った部屋で資料作成をしているが、今年の夏は節電のため冷房を使わずに業務にあたっていた。1週間前から食欲が低下し、本日の昼から頭部全体が締め付けられるような頭痛と全身倦怠感とを自覚したため受診した。尿量は減少しているという。

意識は清明。体温37.4℃。脈拍 80/分、整。血圧 114/76 mmHg。呼吸数24/分。SpO2 97 %(room air)。口腔内は乾燥しているが皮膚は発汗のため湿潤している。頸静脈の怒張は認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経学的所見に異常を認めない。

血液所見:赤血球509 万、Hb 18.0 g/dL、Ht 53 %、白血球 8,800、血小板 25 万。血液生化学所見:CK 290 U/L(基準 30〜140)、尿素窒素 23 mg/dL、クレアチニン 0.9 mg/dL、血糖97 mg/dL、Na 141 mEq/L、K 3.9 mEq/L、Cl 105 mEq/L。CRP 0.0 mg/dL。

治療として最も適切なのはどれか。

a. 利尿薬

b. 抗うつ薬

c. 経口補液

d. トリプタン

e. 非ステロイド性抗炎症薬<NSAIDs>

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)