問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
18 歳の男子。胸痛と呼吸困難とを主訴に来院した。ランニングの途中に突然の右胸部痛と呼吸困難とが出現し、約10分様子をみていたが呼吸困難が更に悪化したため来院した。
脈拍 104/分、整。血圧 90/60 mHg。SpO2 92 %(room air)。頸静脈の怒張を認める。呼吸音は右側で減弱、右胸部の打診は鼓音を呈している。酸素投与を開始し、胸部エックス線写真を撮影したところ右肺の完全虚脱と左側への縦隔偏位を認めた。
直ちに行う処置はどれか。
a. 下肢挙上
b. 胸腔ドレナージ
c. 昇圧薬投与
d. 人工呼吸器管理
e. 鎮痛薬投与
緊張性気胸の症例。早急なドレナージが必要。