問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
38 歳の女性。不妊を主訴に来院した。4年前に結婚し挙児を希望しているが、 妊娠はしていない。6か月前に子宮卵管造影検査を受けたが、異常はなかった。5年前から月経痛があり、1年前から月経中に市販の鎮痛薬を服用している。月経周期は 38〜90 日、不整。持続は5日間。過多月経はない。
身長 164 cm、体重 54 kg。 体温 36.8 ℃。脈拍 68/分、整。血圧 110/56 mmHg。腹部は平坦、軟。内診では、 子宮は前傾後屈で正常大、可動性不良。Douglas窩に有痛性の硬結を触知する。右卵巣に有痛性の囊胞を触知する。経腟超音波検査では右卵巣囊胞の内部エコーは均一である。左卵巣に異常を認めない。右卵巣の経腟超音波像を示す。
治療として適切なのはどれか。
a. プロゲスチン療法
b. クロミフェン療法
c. GnRHアゴニスト療法
d. 腹腔鏡下右卵巣切除術
e. エストロゲン・プロゲスチン療法
子宮内膜症性嚢胞の症例である。