問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)でみられないのはどれか。
a. Vater 乳頭口の開大
b. 膵管内の乳頭状増生
c. 主膵管のびまん性狭窄
d. 膵管分枝のブドウの房状拡張
e. 主膵管内のイクラ状隆起性病変
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は、膵管内に粘液を産生する乳頭状の増生を特徴とする。IPMNはその発生する場所によって主膵管型と分枝型に大別される。
a. Vater乳頭口の開大: Vater乳頭近くで発生する場合、粘液の排出によってVater乳頭口が開大することがある。
b. 膵管内の乳頭状増生: 膵管内に乳頭状の増生を示す。
c. 主膵管のびまん性狭窄: 誤り。膵管の狭窄よりも、膵管内に乳頭状増生や粘液の蓄積による拡張が一般的。
d. 膵管分枝のブドウの房状拡張: 分枝型IPMNの特徴であり、膵管分枝が拡張してブドウの房のような外見を呈する。
e. 主膵管内のイクラ状隆起性病変: 主膵管型IPMNでは、膵管内にイクラ状の隆起性の病変が見られる。