70歳の男性。下肢の皮疹を主訴に来院した。自宅近くの診療所で3か月前に受けた血液検査で異常はなかった。 3日前に両下肢の点状の皮疹に気付き、増加したため受診した。50 歳から高血圧症で内服治療中である。市販薬は内服していない。

体温 36.4 ℃、脈拍 72/分、整。血圧 138/82 mmHg。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。上肢の採血部位に紫斑を認める。両下肢に紫斑を多数認める。

血液所見:赤血球 463 万、Hb 13.2 g/dL、Ht 40 %、白血球 6,400 (分葉核好中球 55 %、好酸球 1 %、好塩基球 2 %、単球 6 %、リンパ球 36 %)、血小板 0.8 万。血液生化学所見:総蛋白 7.0 g/dL、アルブミン 4.5 g/dL、AST 32 U/L、ALT 25 U/L、LD 186 U/L 基準 176〜353 、尿素窒素 12 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、血糖 86 mg/dL、 Na 142 mEq/L、 K 4.1 mEq/L、 Cl 104 mEq/L。 骨髄血塗抹 May-Giemsa 染色標本で巨核球を認める。造血細胞に形態異常は認めない。

治療方針の決定に有用な検査はどれか。

a. 尿素呼気試験

b. 血小板機能検査

c. 骨髄染色体検査

d. 薬剤リンパ球刺激試験

e. 組織適合抗原<HLA>検査

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)