問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
44歳の男性。過活動を心配した妻に連れられて受診した。3か月前から疲れがとれないと訴え、朝は起床が困難で、会社に遅刻するようになった。2週間前から、特にきっかけなく急に元気になった。「体調が最高なので、眠らなくても全く疲労を感じない」と言い、夜中に欧州支社の担当者と国際電話で話し続け、ほとんど眠らずに出勤するようになったため、妻に連れられ受診した。早口・多弁で、よく話すが話題が転々と変わりやすい。妻が家における患者の状態について話すと、些細なことで不機嫌になった。
意識は清明であり、身体所見に異常を認めない。
治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
a. バルプロ酸
b. ジアゼパム
c. 炭酸リチウム
d. イミプラミン
e. パロキセチン
双極性障害の症例