69歳の女性。右下肢痛のため救急車で搬入された。1か月前から 38 ℃前後の発熱が続いていた。市販の感冒薬を内服したが解熱しなかった。本日、1時間前に突然、右下肢の疼痛と色調変化が出現したため、救急車を要請した。

搬入時、意識は清明。体温 37.6 ℃。心拍数 96/分、整。血圧 152/70 mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 98 %(room air)。心音は心尖部に Ⅳ/Ⅵ の全収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。右大腿動脈は触知せず、右下腿の感覚は減弱している。右下腿は左側に比較し白色調を呈している。

血液所見:赤血球 437 万、Hb 12.5 g/dL、Ht 37 %、白血球 21,700、血小板 7万、血漿フィブリノゲン 422 mg/dL(基準 200〜400) 、Dダイマー 4.2 μg/mL(基準 1.0 以下)。血液生化学所見:AST 16 U/L、ALT 22 U/L、CK 222 U/L (基準 30〜140)、LD 357 U/L(基準 176〜353)。CRP 24 mg/dL。骨盤部造影 CT で右大腿動脈に閉塞を認めた。

原因を特定するために行うべき検査はどれか。2つ選べ。

a. 血液培養

b. 腰椎穿刺

c. 腰椎 MRI

d. 下肢静脈造影

e. 心エコー検査

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)