50歳の男性。糖尿病治療の目的で来院した。1か月前から両眼のかすみと視力低下を自覚して自宅近くの医療機関の眼科を受診したところ、両眼増殖糖尿病網膜症と診断され、内科を紹介されて受診した。これまで健康診断は受けていなかった。職業は自営業でデスクワークをしている。この1年間で体重は8kg減少している。

身長 170 cm、体重 62 kg。脈拍 72/分、整。血圧 182/102 mmHg。両側アキレス腱反射は消失している。両側足関節の振動覚は著明に低下。尿所見(空腹時):蛋白 3+、糖 3+、ケトン体 1+、潜血(−)。

血液生化学所見(空腹時):尿素窒素 38 mg/dL、クレアチニン 2.4 mg/dL、血糖 348 mg/dL、HbA1c 14.6%(基準 4.6〜6.2)、トリグリセリド 362 mg/dL、HDLコレステロール 28 mg/dL、LDLコレステロール 128 mg/dL、Na 136 mEq/L、K 5.2 mEq/L、Cl 98 mEq/L。

この患者の食事療法として正しいのはどれか。

a. 塩分摂取量は10g/日とする。

b. 蛋白摂取量は45g/日とする。

c. 総エネルギー量は1,400kcal/日とする。

d. 糖質の割合は総エネルギー量の40%とする。

e. コレステロール摂取量は1,000mg/日とする。

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)