3歳1か月の男児。3歳児健康診査で低身長を指摘され両親に連れられて受診した。在胎35週3日、母体妊娠高血圧症候群のため緊急帝王切開で出生した。出生体重2,160g(>10パーセンタイル)、身長44.0cm(>10パーセンタイル)。早産と低出生体重児のため2週間NICUに入院した。NICU入院後2日間は哺乳不良を認めた。1歳6か月児健康診査で歩行可能であり、「ママ」などの有意語は数語認められた。低身長、低体重のため6か月ごとの受診を指示されていたが受診していなかった。偏食はなく保育園で他の同年齢の子どもと比較して食事量は変わらない。自分の年齢、氏名を答えることができる。

心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。外性器異常は認めない。父の身長は175cm、母の身長は160cm。患児の成長曲線を別に示す。

可能性が高い疾患はどれか。

a. クレチン症

b. Cushing症候群

c. Prader-Willi症候群

d. 成長ホルモン分泌不全性低身長症

e. SGA性低身長〈small-for-gestational-age〉

問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)