35歳の女性。摂食早期の満腹感と心窩部痛を主訴に来院した。6か月前から摂食早期の満腹感を自覚し、特に脂っぽいものを食べると心窩部痛が出現するため受診した。便通異常はない。既往歴に特記すべきことはない。

身長158cm、体重46kg(6か月間で3kgの体重減少)。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。

血液所見:赤血球408万、Hb 12.8g/dL、Ht 39%、白血球5,300、血小板20万。血液生化学所見:アルブミン4.1g/dL、総ビリルビン0.8mg/dL、AST 21U/L、ALT 19U/L、LD 194U/L(基準120〜245)、ALP 145U/L(基準115〜359)、γ-GT 14U/L(基準8〜50)、アミラーゼ89U/L(基準37〜160)、尿素窒素15mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、尿酸3.9mg/dL、血糖88mg/dL、HbA1c 5.6%(基準4.6〜6.2)、総コレステロール176mg/dL、トリグリセリド91mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.3mEq/L、Cl 101mEq/L。上部消化管内視鏡検査および腹部超音波検査に異常を認めない。

最も考えられるのはどれか。

a. 慢性膵炎

b. 逆流性食道炎

c. 過敏性腸症候群

d. 食道アカラシア

e. 機能性ディスペプシア

問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)