52歳の男性。意識障害のため同僚とともに来院した。倉庫内でガソリンエンジンを動力源とするコンクリートカッターを使用して鉄筋コンクリートの床面の切断作業を行っていたが、うずくまるようにして倒れているのを発見された。コンクリートカッターは作動したまま、放置されていた。意識はもうろうとしていたが、外傷はなかったため、社用車で来院した。同所で作業し、ともに来院した同僚3名は頭痛や悪心の症状を訴えている。

意識レベルはJCS II-10。体温36.8℃。脈拍88/分、整。血圧146/80mmHg。呼吸数24/分。SpO2 97%(room air)。顔色は紅潮している。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢の筋緊張は低下している。

まず行うべき処置はどれか。

a. 胃管挿入

b. 酸素投与

c. ブドウ糖静注

d. アドレナリン筋注

e. 吸入β刺激薬投与

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)