問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
28 歳の女性。発熱と左前胸部痛を主訴に来院した。5日前から咽頭痛と 37.5 ℃前後の発熱があったが、市販の感冒薬で様子をみていた。昨日から左前胸部の持続性の痛みが生じ、その痛みは深呼吸で増悪するという。既往歴、家族歴に特記すべき ことはない。
体温 37.5 ℃。脈拍 100/分、整。血圧 112/60 mmHg。呼吸数20/分。SpO₂ 97 %(room air)。心音では心膜摩擦音を聴取する。打診で左下胸部に濁音を認め、同部位で肺胞呼吸音の減弱を認める。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
現時点で行うべきなのはどれか。3つ選べ。
a. 心電図
b. 呼吸機能検査
c. 心エコー検査
d. 胸部エックス線撮影
e. トレッドミル運動負荷心電図
症状より急性心筋炎を疑う。
心筋炎の症状は軽度の場合もあれば、重度の急速に進行し、心不全や重度の不整脈がみられる場合もあります。
急変時の対応ができる施設での入院が良いと思います。
役立ち名言集
「初発の心不全は大学病院に送りましょう」
初発の心不全は虚血や急性心筋炎である可能性が高いので…