問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
58歳の男性。空腹時血糖の高値を主訴に来院した。20年前に2型糖尿病を指摘され、15年前からインスリン自己注射を開始した。現在は超速効型ヒトインスリンを各食前に6単位、就寝前に持効型溶解インスリンを12単位自己注射している。内服薬は服用していない。最近の自己血糖測定値を下記に示す。睡眠中に著明な発汗を伴い目覚めることがある。
身長 173 cm、体重 62 kg。脈拍 68/分。血圧 126/82 mmHg。身体所見に異常を認めない。尿所見:蛋白(−)、糖 2+、ケトン体(−)。血液所見:赤血球 343万、Hb 11.0 g/dL、Ht 33%、白血球 3,700、血小板 17万。血液生化学所見:随時血糖 178 mg/dL、HbA1c 6.4%(基準 4.6〜6.2)。
まず行うべきなのはどれか。
a. 夕食後の散歩
b. 夕食時の糖質減量
c. 明け方の血糖値の測定
d. スルホニル尿素薬の内服の追加
e. 夕食前の超速効型ヒトインスリンの増量