73歳の男性。総胆管結石の加療目的で内視鏡的結石除去術を施行した。3時間後から持続性の心窩部痛と背部痛を訴えた。

体温35.8℃。脈拍104/分、整。血圧84/56mmHg。呼吸数20/分。SpO2 93%(room air)。顔面は蒼白である。腹部は平坦で、心窩部に圧痛と筋性防御を認める。

血液所見:赤血球430万、Hb 15.3g/dL、Ht 44%、白血球11,000、血小板23万、PT-INR 1.0(基準0.9~1.1)。血液生化学所見:総ビリルビン1.2mg/dL、AST 20U/L、ALT 19U/L、LD 151U/L(基準120~245)、ALP 110U/L(基準38~113)、γ-GT 22U/L(基準8~50)、アミラーゼ1,495U/L(基準37~160)、クレアチニン1.0mg/dL。CRP 1.0mg/dL。腹部造影CTを別に示す。

初期治療として、輸液に加えて行うべき治療で適切なのはどれか。

a. 血漿交換

b. 緊急開腹手術

c. 膵酵素阻害薬投与

d. ステロイドパルス療法

e. 内視鏡的胆道ドレナージ術

解答を見る
問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)