外見は40歳前後にみえる男性。路上にうずくまっているところを警察官に保護されたが、「自分が誰だかわからない」と言うため、警察官に伴われて来院した。身元がわかるような所持品はなかった。会話は可能で、関西弁を話したが、関西地方に住んだ記憶はないという。外傷はなく、血液検査、脳画像検査、脳波などの身体的な精査では異常はなく、保護されてからの記憶は保持されていた。

この患者でみられる可能性が最も高い特徴はどれか。

a. 替え玉妄想がみられる。

b. 切符を買うなどの一般的な行動はできる。

c. 記憶がないことについて深刻に悩んでいる。

d. 抗精神病薬を投与する必要がある。

e. アルツハイマー型認知症の初期症状である。

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)