33 歳の女性。2 か月前からの頻尿を主訴に来院した。尿を長時間我慢できず、すぐトイレにいきたくなるようになり、トイレの回数が増えた。既往歴に特記すべきことはない。

身長 162 cm、体重 56 kg。脈拍 64/分、整。血圧 132/90 mmHg。下腹部に腫瘤を触知する。内診で子宮は正常大、両側付属器に異常を認めない。

尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球 480 万、Hb 13.9 g/dL、Ht 41 %、白血球 4,400、血小板 24 万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dL、アルブミン 4.2 g/dL、 総ビリルビン 0.5 mg/dL、AST 14 U/L、ALT 13 U/L、LD 138 U/L(基準 120~245)、ALP 70 U/L(基準 38~113)、γ-GT 12 U/L(基準 8~50)、尿素窒素 14 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、血糖 88 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 4.0 mEq/L、Cl 106 mEq/L。腹部超音波検査で膀胱頂部に腫瘍を認めた。膀胱鏡像、腹部 MRI T2 強調矢状断像及び水平断像を別に示す。入院後、開腹腫瘍摘出術および膀胱部分切除術を施行したところ、病理診断の結果は腺癌であった。

腫瘍の発生母地として正しいのはどれか。

a. 大網

b. 小腸

c. 尿管

d. 尿膜管

e. 腹直筋

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)