救急外来を受診した患者の損傷の写真と創部を寄せ合わせた状態の写真を別に示す。この創の原因となったものとして最も考えられるのはどれか。
左室駆出率が低下した心不全を増悪させる薬剤はどれか。
てんかん発作の焦点が側頭葉に存在すると考えられる症状はどれか。
腎硬化症について正しいのはどれか。
令和元年の年齢階級別にみた不慮の事故による死因別割合(%)を別に示す。A はどれか。
抗リン脂質抗体症候群で正しいのはどれか。
定期予防接種の導入で小児における髄膜炎の発生頻度が著明に減少した感染症はどれか。 2 つ選べ。
新生児壊死性腸炎の発症要因でないのはどれか。
家族性高コレステロール血症〈FH〉で最も認められるのはどれか。
大量出血を想定して診療にあたるべき交通外傷はどれか。
肘内障でみられるのはどれか。2 つ選べ。
精巣腫瘍の治療方針決定に使われる血液検査はどれか。3 つ選べ。
ボールなどによる前胸部打撲後の心停止について正しいのはどれか。
手根管症候群でみられるのはどれか。
腎障害を起こす頻度が高い薬剤はどれか。
51 歳の女性。倦怠感を主訴に来院した。 1 週間前から倦怠感が出現し、昨日から尿の色が濃くなったため受診した。飲酒は機会飲酒。常用している薬剤や健康食品はない。意識は清明。眼險結膜に貧血を認めない。眼球結膜に軽度黄染を認める。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知せず、圧痛を認めない。
32 歳の女性。下腹部痛と不妊を主訴に来院した。月経周期は 30 日型、整、持続5 日間。 2 年前から月経痛に対して市販の鎮痛薬を服用しているが、 6 か月前から効果が不十分となり、月経時以外にも下腹部痛を自覚するようになった。 3 年前に結婚して以来、 挙児を希望しているが妊娠はしていない。
66 歳の女性。左方視時の複視と羞明を主訴に来院した。1 か月前から複視を自覚し、2 日前から左眼の羞明が出現したため受診した。意識は清明。 体温36.4 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 128/86 mmHg。呼吸数 14/分。
68 歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。家族によると、20 年前から糖尿病で内服加療中であり、最近は飲酒量が多かった。持参した糖尿病診療歴を記録したノートによると、血糖降下薬としてビグアナイド薬および DPP-4 阻害薬を内服しており、最近の血液検査でクレアチニン 1.2 mg/dL、HbA1c 6.8 % であった。
29 歳の女性( 0 妊 0 産)。腹部膨満感を主訴に来院した。半年前から体外受精-胚移植の不妊治療を受けており、 4 日前に 14 個採卵した。受精卵はすべて凍結保存されている。意識は清明。身長 154 cm、体重 52 kg( 2 日で 2 kg 増量)。
49 歳の女性( 3 妊 2 産)。外陰部腫瘤と疼痛を主訴に来院した。半年前から外陰部に痒みを自覚し、市販の軟膏を塗布していた。 3 か月前から腫瘤を触知するようになり、 2 週間前から疼痛が出現したため受診した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。身長160 cm、体重52 kg。身体所見に異常を認めない。
65 歳の男性。ふらつきを主訴に来院した。最近ふらつくことが多くなり、家族に顔色が悪いことを指摘されるようになった。ふらつきは日中は目立たないが、夕方から夜に、特に暗い場所でひどくなる。55 歳時に胃癌で胃全摘術を受けた。再発がないため外科通院を 5 年前から中断していた。
3 歳の男児。発熱と右眼の充血を主訴に母親に連れられて来院した。 2 日前から発熱があり、のどの痛みを訴えていた。本日、右眼の充血に気付いたという。
10 歳の男児。繰り返す鼻出血と皮下出血を主訴に母親に連れられて来院した。乳児期から同様の症状を繰り返しており、鼻出血は数時間以上止血困難なことがたびたびある。父親も出血傾向があるという。意識は清明。眼瞼結膜は軽度貧血様で、眼球結膜に黄染を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側下腿に紫斑を認める。
86 歳の男性。定期受診で来院した。高血圧症で自宅近くの診療所に通院し、10年前から現在の降圧薬を内服しているが、最近、残薬が多い。体調は良いが、この1 年間で体重が約 5 kg 減少したことが気になるという。 2 か月前に体重減少の精査のために総合病院を紹介され、悪性腫瘍のスクリーニングと内分泌検査が施行されたが、異常は指摘されなかった。
75 歳の男性。全身倦怠感を主訴に家族に連れられて来院した。本日起床時から倦怠感を自覚し、水分を摂取したが軽快しないため受診した。慢性腎臓病、糖尿病および高血圧症でスルホニル尿素薬、DPP-4 阻害薬、SGLT2 阻害薬、カルシウム拮抗薬および抗アルドステロン薬を内服している。
45 歳の男性。頭痛と睡眠時のいびきを主訴に来院した。数年前から靴や指輪のサイズが合わなくなり、久しぶりの友人との電話では声の低音化も指摘されていた。
10 歳の男児。顔色不良を心配した母親に連れられて来院した。1 か月前から歩くときに息があがるようになり、最近顔色が悪いため受診した。生後 7 日目に腸回転異常症に対する開腹手術を受けた既往がある。手術では壊死した腸管を切除し、十二指腸球部から 40 cm の空腸と上行結腸を吻合した。
60 歳の女性。労作時息切れを主訴に来院した。15 年前から寒冷時に手指の蒼白化や腫脹を自覚していた。 9 か月前から両足部の冷感としびれ感が出現し、 6 か月前に右母趾尖に潰瘍が出現した。同じころから階段や坂道を昇る際の息切れを自覚するようになり、増悪したため受診した。
28 歳の男性。発熱と咳嗽を主訴に来院した。3 日前から咳嗽があり、2 日前から 39 ℃の悪寒戦慄を伴う発熱が出現し、改善しないため受診した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴はない。周りで同様の症状の人はいない。
71 歳の女性。発熱を主訴に来院した。2 週間前から 38 ℃の発熱が出現し持続するため自宅近くの診療所を受診し、腎機能障害を指摘されたため紹介受診した。体温 37.8 ℃。脈拍 92/分、整。血圧 148/78 mmHg。頭頸部に異常を認めない。心音に異常を認めない。呼吸音は両側背部で fine crackles を聴取する。関節の腫脹や圧痛を認めない。難聴を認めない。
30 歳の女性。右乳房のしこりを主訴に来院した。6 か月前に右乳房外側上方にしこりを自覚した。2 週間前に大きくなっていることに気付き、右の腋窩にもしこりを自覚したため受診した。最近めまいと頭痛を自覚している。乳がんの家族歴はない。乳房超音波検査で乳癌が疑われ、経皮的針生検を行ったところ、浸潤性乳管癌と診断された。治療方針決定のために今後行う検査はどれか。3 つ選べ。
1 歳 8 か月の女児。けいれん発作のため救急車で搬入された。 1 週間前から鼻汁と咳嗽、 3 日前から夜間の発熱があったが、食欲や機嫌は良好だった。睡眠中に突然右上下肢の間代けいれんが出現したため、家族が救急車を要請した。けいれん発作は 30 分持続し、救急車内で消失した。生来健康で、発達の異常を指摘されたことはない。けいれん発作の既往もない。
58 歳の男性。失神と頭部打撲を主訴に救急車で搬入された。友人宅で意識を消失して頭部を打撲したため、友人が救急車を要請した。付き添いの友人によると、この患者は独居で、 5 年前に脳卒中で入院治療を受けたことがあるが、詳細は分からないという。
10 歳の男児。体を後方にそらす運動や無意味な言葉を繰り返し発するようになり、両親に連れられて来院した。 6 歳ごろから顔をゆがめる、首を振るなどの運動を繰り返し、突然声を発したり咳払いをしたりするようになった。 8 歳以降は拍手やジャンプなど、より複雑な運動も繰り返すようになった。汚い言葉を繰り返し発することもあるという。この児で最も考えられる疾患はどれか。
12 歳の男児。左上腕部痛を主訴に父親に連れられて来院した。すべり台から転落して受傷したという。身長 133 cm、体重 28 kg。体温 36.5 ℃。左上腕中央部に腫脹を認める。左手関節の背屈ができず、左手背に感覚鈍麻を認める。
28 歳の男性。腹痛を主訴に来院した。 1 か月前からのどが乾き、夜間に排尿のため何回も目が覚めるようになった。今朝から腹痛を自覚し、食事が摂れないため受診した。
65 歳の男性。乳房の腫脹と痛みを主訴に来院した。5 年前から泌尿器科で抗男性ホルモン薬による前立腺癌の治療を受けている。 1 年前から高血圧症でカルシウム拮抗薬を、肝硬変で利胆薬と抗アルドステロン薬を内服している。2 か月前から乳房の腫脹と痛みが出現し、 持続しているため受診した。
48 歳の女性。倦怠感と痒みを主訴に来院した。 1 週間前から倦怠感があり、 3日前から全身の痒みを自覚し受診した。心窩部不快感、下痢および便秘はない。健康維持のため 1 年前からサプリメントを摂取していた。内服薬はない。飲酒は機会飲酒。 海外渡航歴はない。 生貝や生肉の摂食歴はない。
13 歳の男子。運動後の呼吸困難を主訴に救急車で搬入された。昨日、給食でうどんを食べた後、午後 1 限目の体育で持久走をしたところ、全身の蕁麻疹、気分不快、咳嗽、喘鳴および呼吸困難が出現したため救急搬送され治療を受けた。1 週間前にも同様のエピソードがあったが食事制限は行われていなかった。
28 歳の女性。発熱を主訴に来院した。 2 週間前から咽頭痛と夕方になると 39 ℃の発熱を認めるようになった。自宅近くの診療所で処方された抗菌薬を内服していたが、 改善しないため紹介受診した。
62 歳の男性。左内包脳梗塞に対する薬物療法で入院中である。現在、発症後 5日目である。意識は清明。血圧 128/76 mmHg。ベッド上で背もたれ角度を 90 度としても血圧の低下を認めず、神経徴候に変化を認めない。
53 歳の女性。労作時息切れを主訴に来院した。1 か月前に自宅の階段を昇る際に息切れを自覚し、その後も症状が増悪するため受診した。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。胸骨右縁第 2 肋間を最強点とする Levine 2/6 の収縮期雑音を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。圧痛を認めない。
33 歳の女性。2 か月前からの頻尿を主訴に来院した。尿を長時間我慢できず、すぐトイレにいきたくなるようになり、トイレの回数が増えた。既往歴に特記すべきことはない。身長 162 cm、体重 56 kg。脈拍 64/分、整。血圧 132/90 mmHg。下腹部に腫瘤を触知する。内診で子宮は正常大、両側付属器に異常を認めない。
45 歳の男性。発熱と倦怠感を主訴に来院した。10 日前にアフリカ中西部から日本に入国した。 7 日前から発熱、倦怠感および食欲不振が出現したため、滞在中のホテルに近い医療機関に入院した。補液、抗菌薬投与などが行われたが、発熱が持続し貧血が進行してきたため、緊急で転院となった。
11か月の男児。パッケージから出したばかりのコイン型リチウム電池を飲み込んだため両親に連れられて来院した。
52 歳の男性。飲食物の飲み込みにくさと話しにくさを主訴に来院した。生来健康である。 1 週間前に台風による河川の氾濫で自宅に土石が流れ込み、サンダルを履いて片付け作業をしていたが、転倒して下腿に挫創を負った。
80 歳の女性。左上下肢の脱力を主訴に救急車で搬入された。本日午前 6 時に起床したときから、左上下肢の脱力としゃべりにくさを自覚していたが、様子をみていた。夕方、左上下肢の麻痺が増悪したため救急車を要請した。高血圧症と糖尿病で治療中である。
生後 1 時間の男児。在胎 38 週、体重 4,100 g、帝王切開で出生した。Apgar スコアは 8 点( 1 分)、 9 点( 5 分)。母親は 33 歳、初産で妊娠糖尿病と診断されていたが、 定期的な妊婦健康診査を受診していなかった。
60 歳の女性。右上腹部痛を主訴に来院した。以前から空腹時に右上腹部痛や右背部痛を自覚することがあったが、特に加療せず軽快していた。2 日前から右上腹部痛を自覚し、徐々に増悪するため受診した。
8 歳の男児。38.8 ℃の発熱を主訴に母親に連れられて来院した。2 歳ごろから時々高熱をきたし、自宅近くの医療機関で経口抗菌薬による保存的治療を受けていた。
A 35-year-old man complained of a sudden onset of severe headache. For the past two weeks, he woke up around 3:00 a.m. due to soreness behind the left eye. His pain continued for about an hour.
69 歳の男性。びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫に対する治療のため来院した。30 年前から高血圧症と慢性腎臓病で自宅近くの診療所に通院していたが、胸部エックス線写真で縦隔腫瘤を指摘された。 2 週間前に胸腔鏡下に縦隔腫瘤の生検を受け、びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫と診断され、抗癌化学療法を受けるため紹介受診した。
22 歳の女性。初めて受けた子宮頸がん検診で異常を指摘され受診した。身長162 cm、体重 56 kg。体温 36.5 ℃。脈拍 72/分、整。内診で子宮は正常大で可動性良好、両側付属器を触知しない。子宮腟部に肉眼的な異常を認めない。経腟超音波検査で異常を認めない。
20 歳の男性。左陰囊の腫瘤を主訴に来院した。1 年前から陰囊上部の腫瘤に気付いていた。夕方になると時々左陰囊に鈍痛を自覚することがあった。立位での左陰囊上部の写真を別に示す。破線で囲まれた部位に腫瘤を触知する。腫瘤は柔らかく、仰臥位で縮小し立位で腹圧を加えると腫大する。
46 歳の女性。血痰を主訴に来院した。約 2 年前から咳嗽と喀痰を自覚していた。徐々に喀痰が増え、 2 日前から血痰が出現したため受診した。身長 160 cm、体重 44 kg。体温 37.0 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 124/72 mmHg。呼吸数 20/分。SpO₂ 98 %(room air)。右前胸部に rhonchi を聴取する。
3 歳の男児。急激な体重増加を主訴に父親に連れられて来院した。身長 98 cm、体重 19 kg。体温 36.5 ℃。脈拍 120/分、整。血圧 136/88 mmHg。呼吸数 28/分。SpO₂ 100 %(room air)。肥満あり。顔面、頸部、体幹および背部を中心に脂肪の蓄積を認めるが、上下肢は細い。全身の多毛と下腹部の皮膚線条とを認める。
57 歳の女性。咳嗽、呼吸困難および発熱を主訴に来院した。昨年も 8 月に同様の症状で入院し、入院後治療せずに軽快している。1 週間前から症状が増悪したため救急外来を受診した。体温 37.8 ℃。 脈拍 92/分、 整。 血圧 112/70 mmHg。SpO₂ 92 %(room air)。呼吸音は両側で fine crackles を聴取する。
87 歳の女性。自宅で倒れているところを知人が発見し救急車で搬入された。認知機能低下と脱水症の診断で入院加療を開始した。入院 4 日目に右臀部から膝窩にかけて水疱を伴う皮疹が出現し、痛みを訴えている。意識レベルは JCSⅡ-10。身長 158 cm、体重 41 kg。
58 歳の女性( 2 妊 1 産)。不正出血を主訴に来院した。30 歳の 2 回目妊娠時に、胞状奇胎の診断で子宮内容除去術を受けた。42 歳時に子宮頸部細胞診異常とヒトパピローマウイルス〈HPV〉検査陽性を指摘されたが、その後の通院を自己中断した。45 歳時に子宮頸癌ⅡB 期(扁平上皮癌)と診断され、薬物による抗癌治療と根治的放射線治療を受けている。
58 歳の男性。貧血の精査のため来院した。 3 か月前から続く体重減少と腹部膨満感のため自宅近くの診療所を受診したところ、貧血を指摘され紹介受診した。胸骨右縁第 2 肋間を最強点とする収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。左肋骨弓下に脾を 5 cm 触知する。表在リンパ節を触知しない。
52 歳の男性。右片麻痺を主訴に来院した。 1 か月前から早朝に激しい頭痛を自覚していたが、市販の鎮痛薬を内服して様子をみていた。10 日前から右上下肢の脱力が出現し、次第に増悪したため受診した。
7 歳の女児。時々、動作が止まったり、会話が途切れたりすることを主訴に両親に連れられて来院した。成長や発達に異常を認めない。既往歴に特記すべきことはない。身体所見に異常を認めない。過呼吸時の脳波を別に示す。この脳波所見が出現したときの症状はどれか。
74 歳の女性。右股関節痛を主訴に来院した。7 年前に右変形性股関節症で右人工股関節置換術を受けた。その後、問題なく経過していたが、半年前から右股関節痛が出現し、徐々に痛みが増悪し歩行困難になったため受診した。
84 歳の女性。意識障害のため救急車で搬入された。一人暮らしだが、訪れた家族が布団に横たわり呼びかけに応じないのに気付き、救急車を要請した。
75 歳の男性。易疲労感を主訴に来院した。 5 年前に再生不良性貧血と診断され免疫抑制療法を開始したが改善を認めず、 4 年前からは 2 週間おきに赤血球輸血を継続して受けている。身長 165 cm、体重 58 kg。体温 36.3 ℃。脈拍 100/分、整。眼瞼結膜は軽度貧血様で、眼球結膜に黄染を認めない。胸骨右縁第 2 肋間を最強点とする Levine 2/6 の収縮期雑音を聴取する。
10 か月の女児。呼吸困難を主訴に母親に連れられて来院した。 3 日前から鼻汁と咳嗽が続いていたが、発熱もなく機嫌が良かったので自宅で様子をみていた。夕方から咳嗽が悪化し、呼吸が苦しそうになったという。
30 歳の男性。排尿時痛と尿道からの膿性分泌物を主訴に来院した。 5 日前に性交渉を持ち、その後痛みが生じるようになったという。
71 歳の男性。呼吸困難のため救急車で搬入された。1 週間前から発熱と痰の増加を認め、呼吸困難も出現したため救急車を要請した。COPD で自宅近くの診療所に通院中である。
58 歳の女性( 2 妊 2 産)。下腹部膨満感を主訴に来院した。 3 か月間に急激な腹囲増大と食欲低下を自覚した。44 歳時に左乳癌の治療歴がある。51 歳で閉経。母方のおばが卵巣癌のため死亡。
8 歳の男児。足首の痛みと足背の皮疹とを主訴に両親に連れられて来院した。 3日前から足背と下腿に皮疹が出現し、昨日から腹痛と足関節痛を訴えている。体温36.5 ℃。脈拍 76/分、整。血圧 90/54 mmHg。両側の足背に皮疹を認める。眼球結膜に異常を認めない。咽頭発赤なし。頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、臍周囲に軽度圧痛を認める。
35 歳の男性。健診で高血圧と腎機能低下を指摘されて来院した。自覚症状はない。父が血液透析を受けていたが、 1 年前にクモ膜下出血で突然死した。胸腹部に異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。
12 歳の女児。1 週間前から断続的に生じる左側腹部痛を主訴に来院した。既往歴に特記すべきことはない。身長 153 cm、 体重 42 kg。 体温 36.3 ℃。脈拍80/分、整。血圧 112/72 mmHg。呼吸数 12/分。腹部は平坦で、反跳痛を認めない。左の肋骨脊柱角に叩打痛を認める。
76 歳の女性( 3 妊 3 産)。大腿骨骨折のため入院中である。膀胱内留置カテーテルを抜去した翌日、外陰部の腫瘤を認めた。本人は 1 年前から外陰部のしこりを自覚していたが、日常生活に支障がないため受診していなかったという。
65 歳の男性。胸部痛を主訴に来院した。 4 か月前から持続性の右胸部痛が出現し、 徐々に増強したため受診した。40 年前から建設業に従事していた。 体温36.3 ℃。 脈拍 72/分、 整。 血圧 128/72 mmHg。 呼吸数 18/分。SpO₂ 98 %(room air)。右胸部の呼吸音は減弱し、打診で濁音を認める。