69 歳の男性。びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫に対する治療のため来院した。30 年前から高血圧症と慢性腎臓病で自宅近くの診療所に通院していたが、胸部エックス線写真で縦隔腫瘤を指摘された。2 週間前に胸腔鏡下に縦隔腫瘤の生検を受け、びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫と診断され、抗癌化学療法を受けるため紹介受診した。

身長 168 cm、体重 61 kg( 3 か月で 5 kg 減少)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。

血液所見:赤血球 451万、Hb 12.7 g/dL、Ht 40 %, 白血球 8,400、血小板 36 万。血液生化学所見:総蛋白 6.6 g/dL、アルブミン 3.5 g/dL、総ビリルビン 0.8 mg/dL、AST 25 U/L、ALT 19 U/L、LD 286 U/L(基準 120~245)、尿素窒素 38 mg/dL、クレアチニン2.1 mg/dL、尿酸 8.9 mg/dL。心電図に異常を認めない。

この患者で治療開始前に行うべき検査はどれか。 2 つ選べ。

a. 骨髄検査

b. 呼吸機能検査

c. 心エコー検査

d. 腹部超音波検査

e. 頸部~骨盤部造影 CT

問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)