問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
a. 筋膜切開
b. 牽引治療
c. ギプス固定
d. 手指の可動域訓練
e. 骨折の観血的整復固定
この患児への対応で適切なのは「a. 筋膜切開」である。
患児は右上腕骨顆上骨折後に著しい前腕の腫脹、激しい痛み、手指の運動障害、橈骨動脈の拍動消失を示しており、これはコンパートメント症候群の典型的な症状である。コンパートメント症候群は、筋膜内の圧力が上昇し、血流が遮断され、筋肉や神経が損傷される急性の状態である。これに対する治療は迅速な筋膜切開を行い、圧力を解除することである。これにより、組織の壊死を防ぎ、機能回復を図ることができる。