Aさん(79歳、女性)。自宅の玄関で転倒し、救急外来で第12胸椎の圧迫骨折と診断され、安静目的で入院した。

既往歴:5年前に大腿骨骨折。

現病歴 :2年前に Alzheimer<アルツハイマー>病を発症。記憶障害があるが、失認、観念運動失行および失語はなし。

生活歴:要介護1。同じ敷地内に住む長男夫婦は仕事をしている。ADL は自立。


入院当日、Aさんは看護師に「ここはどこですか」と同じ質問を繰り返している。このときの看護で最も適切なのはどれか。

1. 体幹を抑制する。

2. 家族に夜間の付き添いを依頼する。

3. ナースステーションにベッドを移動する。

4. 骨折で入院していることを繰り返し伝える。

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入院後8日、理学療法室での訓練が始まった。Aさんはこわばった表情で訓練を受けていた。Aさんは、以前は通所リハビリテーションを利用していたが、人が多い場で落ち着かなくなることがあり、入院前には小規模多機能型居宅介護事業所を利用していたことが家族からの情報で分かった。翌日、理学療法士が「理学療法室に行きましょう」と病室に迎えに来たところ、Aさんは「行きたくない」と嫌がった。

このときのAさんに対する看護で最も適切なのはどれか。

1. 看護師が理学療法室まで付き添う。

2. 病棟でのリハビリテーションを提案する。

3. Aさんに再転倒を予防する必要性を説明する。

4. 小規模多機能型居宅介護事業所の利用を勧める。

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入院後3週、Aさんはコルセットを装着し、杖を使ってゆっくり歩けるようにな った。翌週には自宅へ退院することが決まった。

Aさんの退院に向けて、Aさんと長男夫婦への指導内容で適切なのはどれか。

1. 自宅ではコルセットを外してよい。

2. 家の中での日常生活行動を積極的に行う。

3. 5,000 歩程度のウォーキングを毎日行う。

4. ビタミン B1 の多い食品を積極的に摂取する。

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