64歳の女性。右腰痛を主訴に来院した。2、3か月前から階段歩行時に動悸を自覚するようになった。今朝、特に誘因なく突然に右腰痛を自覚し、持続するため受診した。症状は体動で変化しない。

来院時、意識は清明。体温 36.7 ℃。脈拍 92/分、不整。血圧 138/84 mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 96%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心尖部を最強点とする拡張期ランブルを聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。右肋骨脊柱角に軽度の叩打痛を認める。

血液所見:赤血球 413万、Hb 11.8 g/dL、Ht 35%、白血球 11,300、血小板 21万、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 6.0 g/dL、アルブミン 3.5 g/dL、総ビリルビン 0.4 mg/dL、AST 17 U/L、ALT 23 U/L、LD 855 U/L(基準 176~353)、ALP 170 U/L(基準 115~359)、CK 42 U/L(基準 30~140)、尿素窒素 11 mg/dL、クレアチニン 0.6 mg/dL、尿酸 4.3 mg/dL、血糖 98 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 3.8 mEq/L、Cl 107 mEq/L。CRP 1.0 mg/dL。心電図、胸部エックス線写真及び腹部造影CTを別に示す。

まず行うべき治療はどれか。

a. 緊急開心術

b. 抗凝固療法

c. 電気的除細動

d. ジゴキシン投与

e. 冠動脈インターベンション

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)