問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
52歳の女性。心雑音の精査のため来院した。職場の健康診断で心雑音を指摘されたため受診した。
身長161cm、体重52kg。体温36.3℃。脈拍64/分、整。血圧118/68mmHg。体位によって変動する拡張期雑音を心尖部に聴取する。心エコー図を別に示す。病変は可動性を認める。
この患者に起こり得る症状または病態として考えにくいのはどれか。
a. 発熱
b. 失神
c. 片麻痺
d. 関節痛
e. 肺塞栓
左房粘液腫の症例である。
a d 粘液腫はサイトカインを放出するので発熱や関節痛を起こしうる。
b 失神ー僧帽弁に粘液腫がはまり込むため一時的に血流障害となる。
c 片麻痺 粘液腫が脳に飛ぶと脳梗塞となる
e 右心系ではないので、肺に血栓は飛ばない。