76歳の男性。転倒して頭部を打撲したため長男に伴われて来院した。もともと妻と長男との3人暮らしであったが、6か月前に妻が他界した。それ以降は外出をしなくなり、夜遅くまでテレビを観て過ごすようになっている。炊事や洗濯はしているが生活用品の買い物は長男が会社からの帰りに行っている。3週間前にも食器棚の高い所にある皿を取ろうとして転倒した。妻が他界する前は、自治会の会長を務めていたという。

意識は清明。右前頭部に擦過傷を認める。徒手筋力テストで腸腰筋は、大腿四頭筋はである。片足立ちは不安定である。その他の神経学的所見に異常を認めない。頭部 CT に異常を認めない。

最も適切な対応はどれか。

a. 睡眠薬を処方する。

b. 家事動作を禁止する。

c. 車椅子の使用を勧める。

d. 地域との交流を勧める。

e. 有料老人ホームへの転居を勧める。

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)