問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
65 歳の男性。ふらつきを主訴に来院した。2週間前から疲れやすさと後頭部痛とを自覚していた。2日前からふらつきも出現したため受診した。
意識は清明。身長 156 cm、体重 63 kg。体温 36.8 ℃。脈拍 64/分、整。血圧 172/94 mmHg。SpO2 98%(room air)。胸部の聴診でⅢ音とⅣ音とを聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知せず、血管雑音を聴取しない。下肢に浮腫を認めない。
血液所見:赤血球 415 万、Hb 13.0 g/dL、白血球 8,000、血小板 19 万。血液生化学所見:血糖 102 mg/dL、Na 140 mEq/L、K 2.8 mEq/L、Cl 98 mEq/L、Ca 8.4 mg/dL、P 4.2 mg/dL。安静臥位での血漿レニン活性<PRA>0.1 ng 未満/mL/時間(基準 1.2〜2.5)、アルドステロン 4 ng/dL(基準 5〜10)。
改めて確認すべき情報はどれか。
a. 便秘の有無
b. 動物の飼育
c. 常用薬の有無
d. 果物の多量摂取
e. 最近の海外渡航歴
偽性アルドステロン症の症例