58歳の女性。全身倦怠感と褐色尿が続くために来院した。5日前にインフルエンザのため抗ウイルス薬と解熱薬とを処方された。治療開始後、全身倦怠感と褐色尿が続いている。数年前から感冒に罹患すると褐色尿になることを自覚していた。

体温 36.3 ℃。眼瞼結膜は貧血様だが眼球結膜に黄染を認めない。心基部に収縮期雑音を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。

血液所見:赤血球 287 万、Hb 7.2 g/dL、Ht 25 %、網赤血球 3.3 %、白血球 5,400(桿状核好中球 5 %、分葉核好中球 58 %、好酸球 2 %、単球 6 %、リンパ球 29 %)、血小板 23 万。血液生化学所見:総蛋白 6.7 g/dL、アルブミン 4.0 g/dL、総ビリルビン 2.4 mg/dL、AST 20 U/L、ALT 18 U/L、LD 2,643 U/L(基準 176〜353)、尿素窒素 19 mg/dL、クレアチニン 0.7 mg/dL、尿酸 3.2 mg/dL。CD 55 と CD 59 が陰性の赤血球を認める。

この患者の所見として考えにくいのはどれか。

a. Coombs 試験陰性

b. 骨髄赤芽球過形成

d. 尿中ヘモジデリン陽性

d. 血清ハプトグロビン高値

e. GPI アンカー蛋白欠損赤血球

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問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)