問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
36歳の初産婦。妊娠38週3日に陣痛発来のため入院した。これまでの妊娠経過で異常を認めていなかった。血圧 128/68 mmHg。児は頭位。内診所見で子宮口は4cm 開大。胎児心拍数陣痛図で5分周期の子宮収縮を認め、胎児心拍数波形に異常を認めない。入院4時間後、陣痛は2分間隔となった。内診で子宮口は9%cm 開大、内診時に自然破水した。胎児心拍数陣痛図で胎児心拍数基線は 155/分で正常な基線細変動を認め、一過性徐脈を認めない。さらに 30 分後に強い子宮収縮があり、胎児心拍数が 60/分の徐脈となって回復しない。
胎児徐脈の原因として考えられるのはどれか。3つ選べ。
a. 臍帯脱出
b. 子宮破裂
c. 羊水塞栓症
d. 絨毛膜羊膜炎
e. HELLP 症候群
a 早期破水をきたしており、臍帯脱出の可能性あり。
b 可能性は否定できない
c 破水後に出現しており羊水塞栓の可能性あり。