問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
68歳の女性。4回経産婦。外陰部の腫瘤感と歩行困難とを主訴に来院した。5年前から夕方に腟入口部に径3cmの硬い腫瘤を触れるようになり指で還納していた。1年前から還納しにくくなり、歩行に支障をきたすようになった。
身長 150 cm、体重 58 kg。体温 36.5 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 134/88 mmHg。呼吸数 18/分。腹部は軽度膨満、軟で、腫瘤を触知しない。腹部超音波検査で子宮体部に異常を認めないが、子宮頸部は6cmに延長している。いきみによって、子宮腟部は下降して腟外に達する。血液生化学所見に異常を認めない。
対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
a. 手術
b. 放射線照射
c. ペッサリー挿入
d. 抗コリン薬投与
e. 自己還納法指導
子宮脱の症例である。外科的に加療する。