問題解説・システム開発 : 内科医 米澤昌紘(れく)
82歳の男性。咳嗽と微熱を主訴に来院した。4か月前に咳嗽と微熱が出現したため、3か月前に自宅近くの診療所を受診した。キノロン系抗菌薬を1週間処方され解熱した。2週間前に同症状が再燃したため再び受診し、同じキノロン系抗菌薬の内服で改善した。3日前から再度、咳嗽と微熱、さらに喀痰が出現したが自宅近くの診療所が休診であったため受診した。喀痰検査で結核菌が検出された。
対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
a. 直ちに保健所に届出を行う。
b. 患者に N 95 マスクを装着させる。
c. 広域セフェム系抗菌薬に変更する。
d. キノロン系抗菌薬を点滴で再開する。
e. 最近4か月の間に接触した人について聴取する。
安易なキノロン系の処方は、結核菌発見を遅らせてしまう。この問題はその警鐘っぽいです。